作品データ
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Prime Video : HD/SDR/5.1ch
Hulu : HD/SDR/2ch
AppleTV : 4K/HDR10+/5.1ch
Blu-ray : HD/SDR/7.1ch
UHD Blu-ray : 4K/HDR10/7.1ch
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あらすじ
人類の起源に関する手掛かりを発見した調査隊は、その答えを求めて未知の惑星へ向かう。
しかし、そこで待ち受けていたのは生命誕生の秘密だけではなく、人類そのものの存在を揺るがす恐るべき真実だった。
極限状態の中、調査隊は未知の生命体や制御不能な実験の脅威に直面し、それぞれが生き残りを懸けた決断を迫られる。
『エイリアン』シリーズの前日譚として描かれた作品であり、壮大なSFと哲学的なテーマを織り交ぜながら、人類の起源とエイリアン世界の謎へ迫る物語となっている。
作品レビュー
『エイリアン4』から15年。再びリドリー・スコットが監督を務め、シリーズの根幹へ踏み込む前日譚として制作された作品だ。
これまで描かれてきたエイリアンの存在そのものを揺るがすような内容で、面白さと戸惑いが同時に押し寄せてくる。
シリーズの中でも、ここまで大胆な方向転換をした作品は他にないだろう。
人類の創造主を探す旅へ出たはずが、その先にはエイリアンの起源すら示唆するような物語が待っている。
これまでエイリアンは、どこから現れたのかも分からない「完全生物」というイメージが強かっただけに、その存在へ新たな設定が加えられたことには正直驚かされた。
時系列ではシリーズ最古の物語となっており、初代を手掛けたリドリー・スコット自身が監督へ復帰したことで、「あの宇宙船の正体を描きたかったのか」「長年抱えていた構想を形にしたかったのか」と、つい色々と考えてしまう。
今作でも未知の生命体が数多く登場し、クリーチャーデザインという意味では非常に見応えがある。
過去作との繋がりも随所に盛り込まれており、「あれはこういう意味だったのか」と想像を膨らませながら観られるのも面白い。
ただ、その一方で本作は一度観ただけですべてを理解するのは難しい。
物語の重要な部分が明確に説明されるわけではなく、設定や背景を調べて初めて繋がる要素も少なくない。
考察が好きな人にとっては魅力になるだろうが、自分のようにこれまでのエイリアン像が出来上がっている人ほど、疑問や戸惑いを覚える場面もあると思う。
さらに続編『エイリアン:コヴェナント』まで観なければ見えてこない部分も多く、そこである程度補完されるとはいえ、新たな疑問も生まれる。
シリーズ全体を通して楽しむことを前提にした作品という印象が強かった。
キャストも一新され、リプリーを中心に展開してきた初期シリーズとはまったく異なるアプローチになっている。
物語の主役は人類やエイリアンだけではなく、「創造とは何か」というテーマそのものへ移っていったようにも感じた。
そして、15年という年月がもたらした映像技術の進歩も大きい。
壮大な惑星の風景や巨大な建造物、未知の文明の描写などは圧巻で、「リドリー・スコットが当時思い描いていたSF世界は、こういう映像だったのかもしれない」と思わせる説得力がある。
初代で誰も正体を知らなかった謎の宇宙船がここにきて繋がりを見せ、まるで神話のような世界観を描いている。
初期シリーズのような純粋なSFホラーとは異なり、本作は哲学や生命の起源まで踏み込んだ壮大なSF作品へと姿を変えている。
だからこそ評価は大きく分かれるだろう。この作品だけなら、正直に言って疑問符が付くことのほうが多い。
しかし、この作品単体だけで結論を出すのではなく、『コヴェナント』まで含めた新シリーズの序章として観ることで、その真価が見えてくる作品なのではないかと思う。
メタデータ
映像レビュー
オープニングの景色だけは少し甘く感じたものの、それ以降は4Kらしい高精細な映像が続く。
宇宙服の細かな繊維や外部活動用スーツのディテール、遺跡や宇宙船内部の複雑な構造までしっかり描き込まれており、シリーズが現代へ進んだことを実感できる映像だ。
『エイリアン4』から15年の歳月を経たこともあり、映像のスケール感は一気に向上している。
特に初代にも登場した円盤型の宇宙船は圧倒的な巨大さで描かれ、その存在感だけでも十分な迫力がある。
未知の惑星に広がる荒野や、エンジニアたちの遺跡内部も非常に作り込まれており、静まり返った空気の重さや文明の痕跡から漂う異様な雰囲気がしっかり伝わってくる。
Dolby Visionの効果も優秀だ。
暗い遺跡内ではスーツの黄色いライトや空間マッピング用ドローンが放つ赤い光が鮮やかに浮かび上がり、宇宙船プロメテウス号のホログラムや各種機器の発光も美しく表現されている。
作品全体を通して暗いシーンが多いだけに、HDRによる光のコントラストは世界観作りへ大きく貢献していた。
クリーチャー表現も見応え十分。
今作ではこれまでとは異なる生命体が次々と登場するが、生々しい質感や有機的な造形は非常にリアル。
『エイリアン4』ほど生理的嫌悪感を前面へ押し出したデザインではないものの、未知の生命体として十分な存在感を放っている。
暗部ではフィルムグレインなのか配信由来のノイズなのか判断しづらい場面もあるが、気になるほどではなく、全体としては十分高品質な4K配信と言える仕上がりだった。
音声レビュー
適宜、雰囲気作りに使われ悪くない。
信じられないくらい衝撃音が小さい。
平均的なレベルはあり。
空気感の表現が素晴らしい。
包囲感強めで効果は大きい。
音響でまず感じたのは、空間表現の素晴らしさだ。
包囲感はかなり高く、アップミックスとの相性も良い。
宇宙船内に響く機械音や空調、各種機器の動作音、広大な遺跡を探索する際の静けさなど、作品全体を包み込むような音場が作られている。
屋外では猛烈な嵐が全方向から押し寄せ、視界の悪さと相まって常に不穏な緊張感を演出してくれる。
危険が訪れる前までの静かな空気感は、シリーズの中でもトップクラスと言っていい出来栄えだった。
しかし、その一方でどうしても気になったのが迫力不足だ。
同じDisney+で配信されている『プレデターズ』でも似た印象を受けたが、本作も衝撃音があまりにも大人しい。
銃声、火炎放射器、宇宙船の衝突、爆発――どれも見た目に対して音のレンジが狭く、「本当にこの音量で合っているのか」と何度も思ってしまった。
サウンドデザインそのものは決して悪くない。
音の配置や空間演出はしっかり作り込まれているだけに、肝心のダイナミックレンジが極端に抑えられていることで、本来の迫力を十分に発揮できていない。
配信用にダイナミックレンジを大きく圧縮しているのではないかと疑いたくなるほどで、この点は非常にもったいない。
だからこそ、いずれはBlu-ray版とも比較してみたい。
もしディスク版で本来のレンジや低音がしっかり再現されているのであれば、本作の評価も大きく変わる可能性がある。
映像の進化に対し、配信版の音響は少し物足りない。
ホームシアターという視点では、その違いを最も強く感じた作品の一つだった。
聞きどころ
「聞きどころ」は見どころを含むシーンでもあります。
そのため「聞きどころ」には、シーン内容に関するネタバレが含まれます。
未視聴の方や事前情報を入れたくない方はご注意ください。
一方で、短時間で見どころを把握したい方、ネタバレを気にしない方には参考になる内容です。
調査
サンプルを持ち帰る嵐の所までは最高、しかし弱い。
脱出へ
宇宙船の映像は物凄いし、包囲感も素晴らしい。
総評
これまでのエイリアンシリーズとは大きく方向性を変え、世界観そのものを広げる壮大な創世神話へ踏み込んだ意欲作だった。
初めて観た時は「どういうことなんだ?」という疑問ばかりが頭に残り、正直すぐには受け入れられなかった。
それまで築き上げられてきた大好きなエイリアンのイメージを覆す内容だったからだ。
その後の作品や設定を知ることで理解できる部分も増えた一方、未知の生命体としての神秘性が少し薄れてしまったようにも感じる。
とはいえ、シリーズを何十年も続ける以上、毎回どこかでエイリアンに襲われるだけでは新鮮味を保つのは難しい。
安定路線を捨て、世界観そのものを拡張するというチャレンジ精神は感じられる。
もちろん、本作だけでは多くの謎が残されたままで終わる。
だからこそ続編『エイリアン:コヴェナント』まで含めて初めて見えてくる部分も多く、単独作品というより新シリーズの序章として楽しむのが一番しっくりくる。
シリーズの原点を知っている人ほど驚きや戸惑いもあるに違いない。
それでも、新たな物語を始めるための第一歩として、十分に価値のある作品だったと思う。
公式予告編
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