作品データ
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U-NEXT : HD/SDR/2ch
Blu-ray : HD/SDR/5.1ch
UHD Blu-ray : 4K/Dolby Vison/Dolby Atmos(海外盤)
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あらすじ
高校時代の連続殺人事件から年月が流れ、故郷へ戻ったシドニー。
しかし、その帰郷をきっかけに、かつて街を恐怖へ陥れた仮面の殺人鬼を模倣する新たな事件が発生する。
過去を知る生存者と新世代の若者たちが再び事件に巻き込まれ、誰が味方で誰が犯人なのか分からない緊張感の中で、恐怖の連鎖が幕を開ける。
作品レビュー
きっちり実際の年月とリンクし、前作から10年後のウッズボローが舞台。
シドニーをはじめ、おなじみのメンバーは健在のまま、新世代の若者や家族を物語へ自然に組み込んでいる。
前作ほどの強引さはなく、シリーズの続きを描く作品として違和感なく入り込めた。
作家となったシドニーは、自身の経験を語る全国ツアーの途中で故郷へ戻るが、その帰郷をきっかけに過去の事件へ執着する者による新たな連続殺人が始まる。
オープニングでは『STAB』シリーズの続編が上映され、過去の惨劇さえ娯楽として消費される異常な世界観を改めて印象付ける。
現実と映画、事件とエンターテインメントの境界を曖昧にする、このシリーズならではのメタ演出は今回も健在。
さらにシドニーの従姉妹を中心とした新世代が登場し、動画配信やインターネット文化など、時代の変化もしっかり取り入れている。
当時広がり始めたリブートブームまでもネタにしながら、ホラー映画の定番や続編の法則を皮肉る作風は相変わらず。
街の住人までもが『STAB』シリーズを語り、ホラーのお約束を当然のように理解している世界になっているため、新規でも流れを掴みやすい構成になっている。
一方で、犯人は主人公に近しい人物という定番や、ゴーストフェイスによる刺殺中心の展開など、シリーズとしてのパターン化も目立ち始めた。
追いかけっこやミスリードの見せ方も既視感があり、そろそろ大きな変化が欲しいと感じる部分もある。
また、友人が殺害された直後にもかかわらずパーティーを開いたり、『STAB』の上映会を楽しんだりと、危機感の薄いティーンエイジャーたちの描写はかなり不謹慎。
それも昔から続くスラッシャー映画のお約束として描かれており、現実味よりジャンル性を優先した演出と言えるが、毎度毎度こんな能天気に描かれるのも実際に本国でウケている証拠なんだろう。
肝心の犯人の動機も前作と近い印象で、もう一段階ひねりが欲しかったものの、現代の迷惑型のような歪んだ承認欲求を反映した内容には納得させられるものがある。
シリーズ開始から15年近くが経ち、登場人物だけでなく観る側も共に歳を重ね、作品自体がファンへ向けた一本という色合いを強めてきた。
それでも旧作キャストと新世代を繋ぎながら、時代に合わせてメタ要素を更新した本作は、シリーズ再始動として十分に楽しめる内容だった。
ホラーとして極端に怖がらせる作品ではなく、犯人探しやシリーズならではのセルフパロディを楽しめる人なら、今回も満足できる一本だ。
メタデータ
映像レビュー
柔らかな光が印象的な独特の映像表現
非常に好印象な4K映像。
全体として十分な繊細さを持ちながら、デジタルらしくシャープ一辺倒ではなく、ほどよい柔らかさも感じられる。
遠景でも細かな情報量が失われにくく、フィルムらしい質感もきちんと残されている。
HD版と比較して劇的な変化ではないものの、大画面になるほど細部の潰れが抑えられ、映像全体の自然さが増すため、4K化の恩恵はしっかり実感できる。
本作で印象的なのは、画面全体を包み込むような独特の光の演出だ。
ゲームでいうブルーム効果のように、柔らかな光が映像全体へ広がり、シリーズ特有の雰囲気を現代的な映像へ自然と落とし込んでいる。
そのため、人物のアップでも毛穴やシワまで克明に描き出すタイプではないが、それが物足りなさには繋がらない。
光の回り込みを活かした絶妙なバランスで、映画らしい柔らかな質感を作り上げている。
さらにパトカーの回転灯や懐中電灯などでは、光源の周囲に淡い光の輪が広がる独特の表現も印象的だ。
ファンタジー作品で見かけるような演出ながら、本作では違和感なく溶け込み、映像に個性を与えている。
Dolby Visionでは、その柔らかな光の表現に加え、明るさの濃淡も非常に滑らかだ。
一方で黒はしっかりと沈み込み、階調を重視するというより、明暗のコントラストを際立たせたメリハリのある画作りになっている。
公開された世代の最高峰という訳ではないが、本作独自の映像表現が魅力的な完成度の高い一本だった。
音声レビュー
上手く重みを付けている。
音質も向上し、かなりの迫力。
少しはあるが、ここは弱いところ。
場所ごとに作り分けられている。
少ないが状況ごとできっちり。
非常にパンチのあるサウンド。
スラッシャー映画らしく、一瞬で緊張感を高める鋭い効果音と、大きなダイナミックレンジによる迫力が魅力となっている。
90年代以前の作品は迫力こそ抜群でも、高音域の荒さや耳に刺さるような音が目立つ作品も少なくなかった。
しかし2000年代後半以降は音質そのものが大きく向上し、大音量でもクリアさと重厚感を両立する作品が増えてきた。本作はまさにその進化を感じられる一本だ。
特にオープニングからタイトルロゴが現れる場面は非常に印象的で、鋭さと重低音が絶妙に噛み合い、一気に作品の世界へ引き込まれる。
襲撃シーンでも音の立ち上がりは鋭く、静寂から一気に爆発するようなインパクトはシリーズ屈指。
一方で、サラウンドの活用は変わらず控えめだ。
相手は超常的な存在ではなく人間であるため、派手な移動音や全方向を駆け回るような演出は少なく、音の重心はフロント側に置かれている。
Dolby Atmos化によって一部では高さ方向の音も加わり、空間表現は確実に向上しているものの、リアやトップスピーカーを積極的に使う作品ではない。包囲感よりも、目の前で起こる恐怖と衝撃を重視した音作りだ。
サラウンド性能だけを見れば満点とは言えないが、この作品に求められるのは空間演出ではなく、一撃の鋭さと迫力。
その点では非常に完成度が高く、スラッシャー映画のお手本と言いたくなるほど気持ちの良いサウンドに仕上がっている。
聞きどころ
「聞きどころ」は見どころを含むシーンでもあります。
そのため「聞きどころ」には、シーン内容に関するネタバレが含まれます。
未視聴の方や事前情報を入れたくない方はご注意ください。
一方で、短時間で見どころを把握したい方、ネタバレを気にしない方には参考になる内容です。
映画鑑賞
タイトルの効果音が素晴らしい威力。
クローゼットから
とにかくキレと勢い。
駐車場にて
エレベーターで上をガッツリ、迫力も素晴らしい。
スタブラソン
音楽と逃げ惑う声ではサラウンドも。
二次会にて
長いシークエンスで過去のオマージュも。
総評
時代が変わっても、このシリーズらしさはまったく揺るがない。
主要キャラクターたちは歳を重ね、新世代の若者たちへ物語の軸を少しずつ受け渡しながらも、根本にある魅力はこれまでと変わらない。
その変わらなさがマンネリではなく、安心感として成立しているのが『スクリーム』シリーズの強みだ。
ホラー映画の定番を覆す作品として始まったシリーズも、今では『スクリーム』そのものがお約束となり、ゴーストフェイスさえホラーというより少しコミカルな存在に感じられるほど。
作品自らが積み重ねてきた歴史をネタにしながら、新しい時代へアップデートを続けるスタイルは、このシリーズならではの面白さと言える。
もちろんファン目線ということで評価は少し甘くなっているかもしれない。
それでも、ここまで長く愛され続けてきたのは、他にはない唯一無二のメタホラーとして確固たる個性を築いてきたからだろう。
さらに、独特な光の表現を活かした4K映像と、キレのあるパンチの効いたサウンドはホームシアターとの相性も抜群。
公開から年月が経った今でも古さはほとんど感じさせず、シリーズファンはもちろん、後から観始める人でも十分楽しめる一本だ。
公式予告編
※予告編は本編とは画質・音質が異なる場合があります。
