作品データ
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あらすじ
過去の事件から距離を置き、静かな生活を送っていたシドニー。
しかし、連続殺人事件を題材にした映画『STAB3』の撮影現場で新たな事件が発生し、再びゴーストフェイスが姿を現す。
事件は映画関係者を巻き込みながら拡大し、やがてシドニー自身の過去や家族にまつわる秘密へと繋がっていく。
ハリウッドを舞台に、現実と映画が交錯する中で繰り広げられるサスペンスホラー。
シリーズの集大成として、これまでの事件を振り返りながら新たな真実を描く第3作となっている。
作品レビュー
ホラーというジャンルでありながら、そのインパクトから人気シリーズとなった『スクリーム』第3作。
ウェス・クレイヴン監督も引き続きメガホンを取り、シリーズらしい雰囲気はしっかり受け継がれている。
過去の事件から距離を置くため、人里離れた場所で電話相談員として静かに暮らしていたシドニー。
しかし、再びゴーストフェイスによる事件が発生し、逃れたはずの過去が彼女の前へ姿を現す。
今回の舞台はハリウッド。
劇中では事件を映画化した『STAB』シリーズの第3作が制作されており、現実と映画がさらに複雑に交差していく。
前作が「続編映画のお約束」を題材にしていたのに対し、本作では「三部作(トリロジー)」の定番がテーマになっている。
登場人物自身が、「トリロジーでは隠された真実が明かされる」「すべては最初から繋がっていたことになる」といった映画の法則を語り、それがそのまま物語へ反映されていく構成は、シリーズらしいメタ要素として今回も楽しめた。
物語はシドニーの母親と、ハリウッドの裏側に存在する闇へ踏み込んでいく。
公開当時では大した記憶も残っていない内容だったが、近年の実際の事件を知った今となっては、「実際にもこういう世界はあるんだろうな」と妙な現実味を感じてしまう部分もあった。
一方で、シリーズも3作目となると、どうしても人間関係だけで物語を広げることには限界も見えてくる。
今作は過去の出来事をさらに掘り下げていく構成になっているが、「そこまで繋げるのか」と少々強引に感じる部分もあり、前2作ほどの驚きはなかった。
犯人の動機も、異常な身勝手さや逆恨みでシドニーもたまったもんじゃない。
しかし、現実でも理不尽な理由で犯罪へ走る人間は存在するし、模倣犯や異常犯罪者も決して珍しいものではない。
だからこそ、怪物ではなく人間を描くこのシリーズには独特のリアリティがある。
とはいえ、シリーズとして見ると少し小粒になってしまった印象も否めない。
劇中でも「トリロジーでは何でも起こる」と語られていたように、物語の規模を広げようとした結果、少々都合よく繋げすぎた部分も感じられた。
それでも、シリーズを通して積み重ねてきた人物たちをしっかり描き続け、シドニーという主人公を軸に物語を締めくくろうとした姿勢は好印象だった。
1作目ほどの衝撃も、2作目ほどの勢いもない。
しかし、「ホラー映画」「続編映画」に続き、「三部作映画」のお約束まで作品へ取り込みながら締めくくったことには、このシリーズらしい遊び心が詰まっている。
尻すぼみな印象は残るものの、メタホラーという『スクリーム』ならではの魅力は最後まで健在だった。
メタデータ
映像レビュー
前作からわずか2年後の作品だが、画質は確実に向上している。
遠景の解像感も一段階上がり、全体的に輪郭が引き締まった印象で、細部まで見やすくなった。
フィルムライクな質感はしっかり残されており、2000年公開作品らしい空気感を損なうことなく、丁寧にリマスターされている。
この年代はCGの粗さが目立ち始めた時期でもあるが、本作はそうした映像へ大きく依存していないため、結果的に現在でも古さを感じにくい映像になっているのも好印象だった。
Dolby Visionにも引き続き対応しており、前2作と同じ方向性で調整されている。
SDR版と比べると全体が少し落ち着いた明るさになり、黒もしっかり沈み込むため、ホラーらしい空気感は更に増している。
派手さで勝負する作品ではないが、シリーズとして映像の雰囲気を崩すことなく、着実にブラッシュアップされた4Kリマスターと言えるだろう。
音声レビュー
爆発シーンでも薄め。
ここは十分。
後ろの定位は感じられる。
場面限られるが、しっかりあり。
上にある程度広げる程度。
音響の方向性も前作から大きく変わることはない。
基本的にはフロント主体のミックスで、アップミックスを行ってもサラウンドへ大きく広がるような作品ではなかった。
後方スピーカーを活用する場面もあるにはあるが、その頻度はかなり限られており、積極的に空間を使うタイプではない。
それでも襲撃シーンや爆発音などではレンジがしっかり確保され、ホラー作品らしい瞬間的なインパクトは十分感じられる。
もともと人間同士の駆け引きや追跡劇が中心のシリーズだけに、派手なサラウンド演出を期待する作品ではないことも理解できる。
映像との相性を考えれば決して悪い出来ではなく、作品の雰囲気を損なわないバランスでまとめられていた。
とはいえ、もう少し環境音や方向感を積極的に活用していれば、緊張感をさらに高められたのではないかとも感じる。
ホームシアター作品として見れば特筆したサウンドデザインではないものの、サラウンド環境で楽しむ最低限のクオリティはしっかり備えた音響だった。
聞きどころ
「聞きどころ」は見どころを含むシーンでもあります。
そのため「聞きどころ」には、シーン内容に関するネタバレが含まれます。
未視聴の方や事前情報を入れたくない方はご注意ください。
一方で、短時間で見どころを把握したい方、ネタバレを気にしない方には参考になる内容です。
ミルトン邸でパーティー
ここで初めて、後ろの活用を少し。銃声はパンチあり。
シドニーを招待
サラウンドは使わないが、とにかく銃で押し切る。
総評
三部作の締めくくりとして、再びシドニーの過去と向き合う物語だった。
本人には何の落ち度もないにもかかわらず、理不尽な逆恨みの標的となり続ける姿には、シリーズを通して思わず同情してしまう。
ホラー映画を皮肉りながら、その定番を逆手に取るという『スクリーム』らしいメタ要素も健在だが、今回は「トリロジーのお約束」を題材にした分、これまでほどの意外性やインパクトは感じられなかった。
犯人との繋がりや動機も少し強引な印象があり、物語としてはもう一歩踏み込んで練り上げてほしかったというのが正直な感想だ。
それでもシリーズ全体を見渡せば、本作は一つの区切りとしての役割をしっかり果たしている。
ここで終わるつもりだったからこその構成だったのだろうが、その後もシリーズは長く続き、ホラー映画を代表する作品の一つへと成長していく。
人気シリーズだからこそ、三部作すべてが4K・Dolby Visionで丁寧にリマスターされ、現代の環境でも十分楽しめるクオリティで鑑賞できるのは嬉しいところだ。
後に続く物語をより深く楽しむためにも、本作はやはり欠かせない一本。
突出した完成度とは言えないものの、不思議と最後まで観てしまう魅力は健在で、シリーズを追いかけるならチェックして損はない作品だった。
公式予告編
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