作品データ
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U-NEXT : HD/SDR/2ch
Blu-ray : HD/SDR/Dolby Atmos
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あらすじ
長く続いた争いが終幕へ向かう中、ウェスタロスでは人類の存亡を賭けた最後の戦いが迫っていた。
北部に集結した諸勢力は、迫り来る脅威に立ち向かうため協力を余儀なくされる。
一方で、鉄の玉座を巡る思惑や過去から続く因縁は消えることなく、それぞれの選択が王国全体の未来を左右していく。
数々の戦いと犠牲を経てきた登場人物たちは、それぞれの信念と運命に向き合いながら、長き物語の結末へと歩みを進める。
作品レビュー
ついに完結した史上最大級のドラマシリーズ。
最終章は放送当時から賛否が分かれ、一部のファンによる署名活動まで行われたことで有名だ。
出演者たちも様々な形で反応していたが、個人的には特に不満なく観終えることができた。むしろ大満足だった。
これほど夢中になって一気見してしまったドラマは、おそらく初めてだと思う。
これまでどんな長編シリーズも途中で離脱してきたが、『ゲーム・オブ・スローンズ』だけは別格だった。
改めて振り返ると、この壮大な物語が一人の原作者によって生み出されたという事実に驚かされる。
登場人物の多さ、複雑に絡み合う勢力図、それぞれの思惑や成長が見事に組み上げられており、小説家という職業の凄さを改めて感じた。
もちろん批判される理由も理解できる。
登場人物の行動原理や展開の速さ、長年続いた因縁の決着が意外なほどあっさりしていた部分など、気になる点が全くないわけではない。
ただ、完璧な結末というものは存在しないのだと思う。
これほど巨大な人気作になれば、期待が大きくなった分だけ賛否も大きくなる。
そして何より、本作の描く人間模様は決して非現実的には思えなかった。
極限状態では人は合理的な判断ばかり出来るわけではない。
歴史を振り返っても、権力者の身内への甘さや感情的な決断によって国が動いてきた例は数え切れないほど存在する。
悪人が必ず裁かれるわけでもなく、善人が報われるとも限らない。思い描いた結末にならないからこそ、この作品は最後まで予測不能だった。
信じられないほどあっさり退場する人物もいれば、最後まで生き残るとは思わなかった人物もいる。
誰が生き残り、誰が倒れるのか。その緊張感は最終話まで失われることがなかった。
これほど大規模で、これほど個性的な登場人物たちが活躍するドラマは滅多にない。改めて、本当に特別な作品だったと思う。
観終えた今では、あらゆるドラマシリーズを『ゲーム・オブ・スローンズ』と比べてしまうようになった。それほどまでに基準を引き上げてしまった作品だ。
いつかこの作品を超えるドラマに出会えることを期待しながら、おそらくまた最初から観返してしまうだろう。
自分にとっては、それほど強烈な体験を与えてくれた唯一無二の傑作だった。
メタデータ
映像レビュー
Dolby Visionの4K UHDでしか見ることの出来ない映像美
最後まで安定感のある素晴らしいUHD映像だった。
成長したドラゴンの鱗や棘まで数えられそうな解像感、炎と氷が織りなす赤と青の鮮烈なコントラスト、不死の軍団との圧倒的なスケール感。シリーズの集大成に相応しい映像表現が続く。
特に死者の軍団との最終決戦で、冷気に包まれた空を背景に炎によって浮かび上がるドラゴンの姿は、まるで一枚の絵画のような美しさだった。
王都決戦では一転して地獄絵図が広がる。
炎に包まれる街並み、斬り合いによる激しい流血表現、焼け爛れた人々の姿など、久しぶりに本作らしい容赦のない描写も健在だ。
舞い散る灰や雪、砂埃に包まれた街の悲惨さも細かく描き込まれている。
そして本シーズンでのストーリー以外の争点となったのが、第3話「長き夜」だろう。
あまりにも暗い映像表現は賛否を呼んだが、UHD版のDolby Vision環境では印象が大きく変わる。
適切に調整された環境であれば、暗黒の夜を感じさせながらも、わずかな月明かりが差し込むような絶妙なバランスで描かれている。
炎を掲げたドスラク騎兵、押し寄せる死者の軍勢、整然と並ぶアンサリードの陣形なども問題なく確認できる。
そして暗いからこそ、炎の表現が圧倒的に映える。ドラゴンの吐く業火は昼間の戦闘以上に強烈な存在感を放っていた。
黒の表現力に優れたディスプレイであれば、その魅力はさらに際立つだろう。
実際、一度SDR再生になってしまったことがあったが、その際はデナーリスの白い衣装の細かな質感が若干損なわれており、背景の空と同化したかのように見えた。
人によっては些細な違いではあるが、改めてHDRの恩恵は大きいと感じさせられた。
ただ、実際に相当に暗いので部屋を真っ暗にした夜じゃないと鑑賞に適していないのは確かだ。
他にも、配信版ではっきりと認識できる縞状のようなバンディングノイズも皆無。
圧縮ノイズを気にすることなく、この壮大な映像世界に没入できる。
明るい戦場から暗闇の決戦まで、激しく変化する映像表現を最後まで破綻なく描き切ったのは見事の一言。
長い年月をかけて進化してきたドラゴンの映像表現も本シーズンで頂点に達しており、ドラゴン好きとして断言するが、映画作品を含めてもここまでの映像は滅多に存在しない。
第一章から積み上げてきた映像技術の集大成であり、TVドラマとしては頂点と言っていい映像体験を味わえる作品だった。
音声レビュー
ドラゴンやBGMでもきっちり。
極端にならず、バランス良い調整。
空を飛ぶドラゴンと、大群の包囲感の両立。
最後まで一貫して素晴らしい。
ドラゴンの暴れっぷりに、城の崩壊まで素晴らしい。
全6話と短いシーズンながら、最後までドラゴンの存在感に支えられた圧巻のDolby Atmosサウンドだった。
本シーズンはドラゴンが飛び回る場面が非常に多く、短いライディングシーンですら風切り音や羽ばたきにしっかりと重量感と速度感が与えられている。
空を駆け抜けるたびに立体音響の魅力を存分に味わわせてくれる。
死者の軍団との決戦では、四方八方で武器がぶつかり合い、悲鳴が響き渡り、上空ではドラゴン同士の戦いが繰り広げられる。
シリーズ屈指の大規模戦闘だけあって、サラウンドとトップスピーカーが休む暇もない。
そして王都決戦では、その迫力がさらに加速する。
ドラゴンの咆哮、重低音を伴う羽ばたき、空から降り注ぐ業火。
建物が崩れ落ち、人々が逃げ惑う混沌とした状況を全方向から描き出しており、トップスピーカーの活躍もシリーズ随一と言っていい。
特に炎による破壊描写は圧巻で、都市そのものが崩壊していく様子を立体的に表現している。ドラゴン関連の音響だけで見ても、本シーズンがシリーズ最高峰だろう。
低音もサラウンドも非常に積極的に使われており、大規模戦闘、ドラゴン、群衆、崩壊音と、あらゆる要素が高いレベルで融合している。
映像と同様にシリーズを通して磨き上げられてきたサウンドデザインが完成形へ到達した印象で、最後の章に相応しい圧倒的な音響体験を楽しめた。
聞きどころ
「聞きどころ」は見どころを含むシーンでもあります。
そのため「聞きどころ」には、シーン内容に関するネタバレが含まれます。
未視聴の方や事前情報を入れたくない方はご注意ください。
一方で、短時間で見どころを把握したい方、ネタバレを気にしない方には参考になる内容です。
フライングデート
ドラゴンライダー視点で臨場感抜群。
長き夜
全てのチャンネルが活躍する、終盤の山場。
鉄水軍のスコーピオン
巨大な矢の威力はどんな生物もイチコロ。
王都焼き討ち
シリーズで一番のドラゴン大暴れでめちゃくちゃに。
総評
足掛け9年にも及んだ超大作シリーズも、ついに完結を迎えた。
観終わった後は、生まれて初めて「○○ロス」と呼ばれる感覚を味わった。これほど長い時間、ここまで夢中になった作品は他に思い当たらない。
正直なところ、人生でもうこれ以上面白い作品には出会えないのではないかと思ったし、今でもその考えは変わっていない。
最終章の結末については様々な意見がある。期待していた展開ではなかったという声も理解できるし、賛否が分かれるのも当然だろう。
それでも個人的には全く気にならなかった。
むしろ最後まで予測不能で、人間の愚かさや欲望、権力の危うさを描き続けた本作らしい終幕だったと思う。
このあたりは作品に何を求めるかによって評価が変わる部分かもしれない。
しかし重厚な人間ドラマや政治劇、ダークファンタジーが好きなら、一度は体験しておく価値のある作品であることは間違いない。
配信サービスには膨大な作品が並び、「観るものが見つからない」「面白い作品に出会えない」と感じている人も多いだろう。そんな人にこそ、本作へ足を踏み入れてほしい。
そして、この壮大な物語を楽しむのであれば、ぜひUHD版をおすすめしたい。
圧倒的な映像美とDolby Atmosによる音響は、配信では味わえない没入感を与えてくれる。ドラマという枠を超えた最高峰のホームシアター体験が、そこには待っている。
第一章から第八章まで、本当に素晴らしいクオリティで魅せてくれたシリーズだった。
公式予告編
※予告編は本編とは画質・音質が異なる場合があります。
