ゲーム・オブ・スローンズ 第五章:竜との舞踏

作品データ

作品名
ゲーム・オブ・スローンズ 第五章:竜との舞踏
Game of Thrones Season5
公開年
2015年
話数
全10話
キャスト
ピーター・ディンクレイジ / キット・ハリントン /
ニコライ・コスター=ワルドー / レナ・ヘディ /
エミリア・クラーク / メイジー・ウィリアムズ /
イアン・グレン / ジョン・ブラッドリー /
ソフィー・ターナー / イワン・リオン
レビュー対象
UHD Blu-ray
映像仕様
4K/Dolby Vision
音声仕様
Dolby TrueHD Atmos
当サイト評価
総合 10/10
音響 6/10
外部評価
IMDb 9.2 / 10
Filmarks 4.4 / 5
他サービス
Prime Video : HD/SDR/5.1ch
U-NEXT : HD/SDR/2ch
Blu-ray : HD/SDR/Atmos

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STORY

あらすじ

五王の戦いを超え、七王国は新たな秩序と混沌の狭間にあった。
王都ではラニスター家の支配力が揺らぎ、宗教的狂信者が台頭して社会をかき乱していく。

一方、北部の壁では、ジョン・スノウが「冬の脅威」に立ち向かうため、かつての敵と手を組むという困難な決断を迫られる。

東の大陸では、デナーリスが「女王」として統治の難しさに直面していた。
自ら解き放った三頭のドラゴンは成長し、人知を超えた強大な力となりつつあるが、その制御は困難を極める。

玉座を狙う野望、復讐の炎、そして北から忍び寄る「死の軍団」。
物語の舞台は、個人の思惑を超えた、歴史的な変革の時代へと突入する。

REVIEW

作品レビュー

第五章では、それまでとは少し毛色の異なるキャラクターたちが物語の中心に立つことになる。

勢力図はさらに複雑化し、もはや安全な立場にいる人物は誰一人として存在しない。
王や女王といった支配者たちでさえ安寧とは程遠く、常に新たな脅威や問題に直面し続ける。

特に印象的なのは宗教勢力の台頭だろう。
武力や権力だけではどうにもならない存在として描かれ、その影響力は現実世界の歴史や社会にも通じるものを感じさせる。
王侯貴族であっても抗えない力が生まれることで、これまでとは異なる緊張感が物語を支配していく。

また、ウェスタロスから離れた地域では異なる文化や価値観が描かれ、物語の空気も大きく変化する。
特にアリアの物語はそれまでの流れとは大きく異なり、まるで修行と成長を描く冒険譚のような趣がある。
重苦しい展開が続く中で、独特の魅力を放つパートだった。

今シーズンも数多くの人物が苦難に直面し、作品全体の雰囲気は非常に重い。
しかし、その容赦のなさこそが『ゲーム・オブ・スローンズ』最大の魅力でもある。
成長を続けるドラゴンとデナーリスの関係、苦境に立たされる貴族たち、奴隷商人や暗殺者たちとの駆け引きなど、大規模な戦争描写こそ比較的少ないものの、相変わらず衝撃的な出来事が次々と待ち受けている。

さらに、かつて敵だった者同士が手を組み、互いに不信感や嫌悪感を抱えながらも協力せざるを得ない状況が増えていく。
人間関係も刻々と変化し、誰が味方で誰が敵なのかも簡単には判断できない。

物語はいよいよ折り返し地点を越え、それぞれ別々に動いていた勢力や人物たちが少しずつ結びつき始める。
大きな戦いの前夜とも言える空気が漂い、この先に待ち受ける激動を強く予感させるシーズンだった。

SPEC

メタデータ

映像レンジ / 解像度
Dolby Vision / 3840 × 2160
輝度データ
Dolby Visionのためデータ取得不可
映像ビットレート
UHDのため測定対象外
音声 / 音声ビットレート
Dolby TrueHD Atmos / UHDのため測定対象外
VIDEO

映像レビュー

第五章もこれまでのシーズンと同様に、非常に優秀なUHD画質で楽しめる。

映像はノイズ感がほとんどなく、解像感もこれぞ4Kという高水準な仕上がりだ。
ドラゴンの炎はひときわ明るく輝き、HDRの恩恵を強く感じられる。
一方で色彩は過度に鮮やかへ振られることはなく、中世ファンタジーらしい落ち着いた色調を維持している。

今シーズンでは奴隷や貧民、囚われの身となった人物たちなど、厳しい環境で生きる人々が数多く描かれる。
粗末な衣服の質感や汚れた街並み、荒れた生活環境まで細かく描写されており、高解像度だからこそ伝わる情報量の多さが印象的だ。

また本作は暗所でのシーンも非常に多い。
地下牢や閉ざされた空間、夜の街並みなど、薄暗い環境での描写が頻繁に登場するが、Dolby Visionによる優れた黒の表現と階調性は健在。
微かなロウソクの灯りによって浮かび上がる建造物や人物の陰影は実に美しく、不穏な空気感や緊張感を巧みに演出している。

特に黒の表現に優れたディスプレイでは、本作の映像的な魅力をより深く味わえるだろう。
暗いシーンが多いからこそ、光と闇のコントラストが際立ち、作品全体の重厚な世界観を支えている。

派手なHDR演出で魅せるタイプではないものの、安定感と完成度はシリーズ屈指。
どのシーンを切り取っても高品質で、ドラマ作品として理想的な4K映像に仕上がっている。

AUDIO

音声レビュー

Low Frequency Effect 3.0

平均的。響くのは馬の大群と闘技場くらい。

ダイナミックレンジ 3.5

レンジはそれほど大きくない。

定位感・移動感 3.5

目立つものはあまり無いが、戦闘では優秀。

環境音 4.0

シーンに合わせた、没入感を強める作り。

トップ 3.0

ドラゴン以外、目立った活躍無し。

第五章からBlu-rayでもDolby Atmosに対応しているが、シリーズ全体で見ると音響面は比較的落ち着いた作りになっている。

とはいえ音が悪いわけでは決してない。
物語の構成上、大規模な戦闘や派手なアクションがそれほど多くなく、マルチチャンネルを存分に活用する機会が限られているだけだ。

本作の中心にあるのはあくまでも人間同士の駆け引きや会話劇であり、そのためサウンドデザインも物語を支える方向へ重点が置かれている。

音質そのものはシリーズを通して変わらず優秀で、セリフは非常に明瞭。
人物ごとの抑揚や感情表現も繊細に伝わり、会話主体のドラマとして理想的なバランスに仕上がっている。
効果音や環境音も輪郭がはっきりしており、全体的に非常にクリーンな音作りだ。

合戦やアクションシーンも存在するものの、重低音やトップスピーカーを積極的に活用するタイプではない。
むしろ後方チャンネルを中心に空間を構築し、それぞれの土地や勢力ごとの空気感を自然に表現することへ力を注いでいる。

宮廷の緊張感、荒れた街の喧騒、異国の市場の賑わいなど、環境音による没入感の演出は非常に優秀で、視聴者をその世界へ引き込む力は相変わらず高い。
派手なデモ向きサウンドではないものの、シリーズらしい安定感と完成度を備えた音響であり、壮大な物語を支えるには十分以上のクオリティだ。

SCENES

聞きどころ

ネタバレ注意

「聞きどころ」は見どころを含むシーンでもあります。
そのため「聞きどころ」には、シーン内容に関するネタバレが含まれます。
未視聴の方や事前情報を入れたくない方はご注意ください。
一方で、短時間で見どころを把握したい方、ネタバレを気にしない方には参考になる内容です。

Ep8 41:30~58:40
サラウンド活用

ホワイトウォーカーの襲撃

迫るウォーカーに囲まれ、トップもサラウンドも使う。BGMも印象的。

Ep9 43:50~51:00
終盤見せ場

ハーピーの反乱

ドラゴン登場。声も羽音も炎も全てがかっこいい音。

SUMMARY

総評

第五章まで進んでもなお、新たな人物や勢力が次々と登場するが、それらを破綻なくまとめ上げている構成力には改めて感心させられる。

広大で複雑な世界を描きながらも、それぞれの国や地域ごとに文化や風土、価値観の違いが色濃く表現されており、物語が進むほどウェスタロスという世界の奥深さを実感できる。
単なる勢力争いではなく、それぞれの土地で異なる人々の営みが描かれているのも本作ならではの魅力だ。

そして何より、この先どうなるのか全く予想できない展開は相変わらず健在。
数あるドラマ作品の中でも、ここまで視聴者を驚かせ続ける作品はそう多くないだろう。
一方で、その重厚で陰鬱な作風は好みが分かれる部分でもあり、人によってはあまり受け付けないかもしれない。

第五章まで視聴しても、まだ家系や勢力図を完全に把握しきれないという人もいるだろう。
しかし本作には解説サイトや考察動画も数多く存在するため、そうした情報を補いながら視聴すると、より深く物語を楽しめるはずだ。

物語としても映像・音響面でも極めて完成度が高く、現代ドラマを代表する傑作のひとつであることは間違いない。
これから観る人には、ぜひUHD版でこの壮大な世界を体験してほしい。

当サイト評価
総合 10 / 10
音響 6 / 10

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