作品データ
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U-NEXT : HD/SDR/2ch
Blu-ray : HD/SDR/5.1ch
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あらすじ
「五王の戦い」は膠着状態にあるように見えたが、背後では新たな陰謀が渦巻いていた。
ラニスター家は王都での支配を固める一方、北部ではスターク家の勢力が内部からの綻びにより窮地に立たされていた。
東の大陸では、デナーリスが着実に勢力を拡大し、軍隊を率いて故郷ウェスタロスへの帰還を見据える。
しかし、彼女の真の脅威は軍勢の数ではなく、ドラゴンを操る者としての「力」そのものだった。
そして北の壁の向こうでは、凍てつく闇が生きとし生けるものすべてを飲み込もうと迫り来る。
誰が味方で、誰が敵か。物語は、歴史を揺るがす「衝撃的な惨劇」へと向かって突き進んでいく。
予測不能な展開と重厚な人間ドラマが、さらに加速していく第三章。
作品レビュー
第二章で加速した王座争いは、第三章でさらに複雑さを増していく。
新たなキャラクターや勢力、一団が加わることで世界は一層広がり、それぞれの思惑が絡み合う人間ドラマの密度も増していく。
これまで翻弄され続けてきたスターク家の子供たちは少しずつ成長し、それぞれが厳しい現実の中で変化を見せ始める。
東ではドラゴンも存在感を増し、物語全体のスケール感はさらに大きくなった。
そして北での状況も大きく変わり、”冬”が着実に近づいていることを実感する。
第三章最大の特徴は、シリーズの魅力である予測不能さが更に強まっていることだろう。
誰が中心人物なのか、誰が生き残るのかという既存の常識は、今作でも容赦なく覆される。
その緊張感は相変わらず凄まじく、気づけば次の話へ手を伸ばしてしまう。
ただ、第三章は特に感情を強く揺さぶられる章でもある。
シリーズ屈指とも言える非常に痛ましい出来事が描かれ、その衝撃はあまりにも強烈。
本作は決して明るい作風ではないが、その中でもとりわけ悲しみと喪失感の色が濃いシーズンと言っていい。
それでも、この残酷さこそが『ゲーム・オブ・スローンズ』という作品の凄みでもある。
単なるファンタジーでは終わらない圧倒的なリアリティと、先の読めない物語の中毒性は一切衰えていない。
ここからさらに目が離せなくなっていくので寝不足は必至だ!
メタデータ
映像レビュー
4K映像で観る、痛ましいほどの残酷描写
第三章では、炎に関わるキャラクターや演出が増えたことで、映像の魅力がさらに際立ってくる。
元々本作は明るさを過度に強調せず、室内では蝋燭の灯りや窓から差し込む自然光によって陰影表現を丁寧に作り込んでいたが、今章ではその美しいコントラストがより強く印象に残る。
暖かな炎の揺らぎと、冷たく暗い空間との対比は実に見事で、単なる綺麗な映像では終わらない空気感の演出に一役買っている。
北の寒々しさや王都の重苦しさ、土地ごとの温度感まで映像から自然と伝わってくるほど作り込まれている。
そして、この章で改めて感じたのが、痛ましい描写のリアルさだ。
初見時は配信のHD/SDR環境だったこともあり、そこまで強く印象に残らなかったシーンも、UHDでは明らかに受ける衝撃が違う。
高い解像感と優れた特殊メイクの相乗効果により、生々しさが格段に増しており、人によっては少し苦手に感じるかもしれない。
しかし、その痛々しさすら説得力として成立してしまうほど、本作のリアリティは圧倒的だ。
華やかな衣装に身を包んでいた貴族たちが、過酷な現実の中で少しずつ変わっていく姿からも、この世界の厳しさが強く伝わってくる。
相変わらず黒の表現も非常に優秀で、暗部でも細かな色の違いや衣装の模様までしっかり判別できる。
シリーズ開始から一貫して、映像面に大きな隙は見当たらない。
第三章においても、UHDで観る価値を十分に感じさせてくれる、極めて完成度の高い高画質作品と言えるだろう。
音声レビュー
馬の走る音と氷壁が印象的。
レンジの幅も安定している。
馬の前後移動くらいか。
ここは一貫して素晴らしい。
ドラゴンや吹雪、雷できっちり使われる。
長いシリーズということもあり、これが第三章の聴きどころ、と言える場面はそれほど多くない。
しかし、その分ポイントごとに音を強く押し出す作りが印象的で、物語への没入感を確実に高めてくれる。
いくつか描かれる決闘シーンでは、ぶつかり合う鋭い金属音が力強く響き、張り詰めた空気感を演出。
ドラゴンも徐々に存在感を増し始め、独特の甲高い咆哮や飛翔の音が上方へ広がるように鳴り響く。
特にホワイトウォーカーが登場する場面は非常に緊張感が高く、その不気味な声は耳を突くような鋭さだ。
また、氷壁のシーンも印象的だ。
吹雪があらゆる方向から吹き付け、風の唸りや環境音によって、凍てつく世界の冷たさまでもが伝わってくる。
氷壁登りで、壁が崩れるシーンでは中々の重さを伴っている。
そして第三章では、精神的にも肉体的にも痛めつけられるキャラクターが多く描かれる。
悲痛な叫び声や苦悶の演技は生々しく、映像だけでなく音によっても感情を強く揺さぶられる章と言えるだろう。
Dolby Atmos対応という点でも、上方向のチャンネルはきちんと活用されている。
ドラゴンの飛行音や雷鳴、氷壁周辺の環境音など、高さ方向の表現が自然に加わり、広大なスケール感を支えている。
ファンタジー要素が強まったことで音の幅も広がり、第一章・第二章以上に立体感を感じやすくなった印象だ。
根本的な音作りの丁寧さは相変わらず素晴らしく、セリフの聞き取りやすさや環境音のバランスも非常に優秀。
長時間視聴でも疲れにくく、自然と物語へ引き込んでくれる。
映像面と同様、UHDで観る価値を十分に感じられる高品質な音響作品だ。
聞きどころ
「聞きどころ」は見どころを含むシーンでもあります。
そのため「聞きどころ」には、シーン内容に関するネタバレが含まれます。
未視聴の方や事前情報を入れたくない方はご注意ください。
一方で、短時間で見どころを把握したい方、ネタバレを気にしない方には参考になる内容です。
氷壁崩れ
中々の迫力と低音、寒々しい吹雪は秀逸。
ホワイトウォーカー
カラスの鳴き声と、ウォーカーの断末魔が耳を突く。
総評
個人的には、シリーズの中でも最も痛ましく、そして悲しい章かもしれない。
国や所属を超えて、それぞれが信条と生き残りを懸けた争いを繰り広げ、物語はさらに激化していく。
誰が味方で誰が敵なのか――単純な善悪では割り切れないキャラクターたちの葛藤が、痛いほど伝わってくるのも本章の魅力だ。
50分前後×30話も観れば、そろそろ全体像が見えてくるかと思いきや、まだまだ新たな人物や勢力が登場する。
複雑に絡み合う関係図はさらに深まり、”この先どれほどの物語が待っているのか”と期待が止まらなくなるはずだ。
そして、この頃になると初期に抱いていたキャラクターの印象も少しずつ変わり始める。
長く観続けるほど愛着が湧き、それぞれの選択や運命に感情を強く揺さぶられるようになるだろう。
それだけに、今章の衝撃はあまりにも大きい。しかし、その容赦の無さこそが『ゲーム・オブ・スローンズ』という作品の凄みでもある。
もちろんUHDのクオリティは相変わらず素晴らしい。
映像の情報量や空気感、陰影表現は配信とは一線を画しており、物理メディアの優位性を改めて実感させてくれる。
単なるスケールの大きなファンタジーでは終わらない、泥臭く、時に残酷な人間ドラマ。その魅力を存分に味わえる章と言えるだろう。
