アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン

AIの暴走とヒーローの責任を描くアベンジャーズ第2章

作品データ

作品名
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
Avengers: Age of Ultron
公開年
2015年
上映時間
142分
ジャンル
レビュー対象
Disney+
映像仕様
4K/Dolby Vision
音声仕様
Dolby Digital Plus Atmos
当サイト評価
総合 8/10
音響 7/10
外部評価
IMDb 7.3 / 10
Filmarks 3.9 / 5
映画.com 3.9 / 5
他サービス
Prime VideoHDSDR5.1ch
HuluHDSDR2ch
Apple TV4KDolby VisionDolby Atmos
Blu-rayHDSDR7.1ch
UHD Blu-ray4KHDR10Dolby Atmos

パッケージで探す

※楽天・Yahoo!は検索結果ページに移動します。
新品・中古を含む複数の商品が表示される場合があります。

STORY

あらすじ

ヒドラ残党との戦いを続けるアベンジャーズは、ある作戦の中で強力な人工知能につながる技術を手に入れる。地球を守るための新たな平和維持システムを作ろうとしたトニー・スタークとブルース・バナーだったが、その試みから生まれたウルトロンは、人類そのものを脅威と判断してしまう。

自ら進化を続けるウルトロンに加え、特殊な能力を持つ双子ワンダとピエトロも動き出し、アベンジャーズはかつてない内部の揺らぎに直面する。それぞれが恐れや過去と向き合う中、世界規模の破滅を止めるため、再びチームとして戦うことになる。

REVIEW

作品レビュー

MCUフェーズ2後半で、アベンジャーズが再び集結する『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』。冒頭からヒドラ残党との大規模な戦闘が展開され、ロキの杖を巡る戦いから、その内部にあるマインド・ストーンへと物語がつながっていく。

トニー・スタークとブルース・バナーは、地球を守るための平和維持システムとしてウルトロン計画を進める。しかし誕生したAIは、人類そのものが平和を脅かす存在と判断してしまう。ニューヨーク決戦以降、再び宇宙から脅威が来ることを恐れていたトニーが、その恐怖から作り出した存在に逆に追い詰められるという皮肉な構図になっている。AIが人間の安全を守るために行動した結果、人間を排除すべきだと結論づける設定は、今まさにAIが身近になった現代だからこそ余計に印象に残る。

そのウルトロンも単なる無機質なロボットではなく、冗談を言い、怒り、皮肉まで飛ばす非常に人間臭い存在。理論上は人類を否定しているのに、その言動はむしろ人間以上に感情的で、この矛盾が悪役としての個性につながっている。さらに自らの意識を複数の機体へ移しながらボディを強化し、量産型のウルトロン・セントリーまで従えていく。終盤ではヴィブラニウムで強化された頑丈な身体を手に入れ、一体のロボットというより、ネットワークと軍団そのものが敵になったような存在へ進化していく。

さらに本作では、スタークに強い恨みを持つ双子ワンダとピエトロ・マキシモフが登場。念動力や精神干渉を使うワンダの能力によってアベンジャーズそれぞれが抱える恐怖を見せられ、特にハルクの暴走からハルクバスターとの激突へつながる展開は大きな見せ場。ナターシャとブルースの関係や、家族を持つホークアイの生活も描かれ、前作以上にチームの内側へ踏み込んでいる。

ヴィブラニウムを密売する武器商人ユリシーズ・クロウの登場によって、ワカンダという国の存在も本格的に物語へ入り始め、ソーの幻覚からはインフィニティ・ストーンの存在もさらに前面へ出てくる。そしてジャーヴィス、人工の身体、マインド・ストーンからヴィジョンが誕生。ムジョルニアを何気なく持ち上げる場面だけでも、彼がこれまでの人工生命とは違う存在であることを強烈に印象付けている。

終盤ではウルトロンがソコヴィアの都市そのものを利用し、人類を滅ぼそうとする大規模な計画を実行。アベンジャーズは敵を倒すだけでなく、市民を救うことを優先しながら戦い、新たな仲間たちも加わってスケールの大きな総力戦となる。

最終的には新たなアベンジャーズへ世代が広がる一方、チーム内部にはすでに亀裂の種も残される。本作で描かれた出来事は後の『シビル・ウォー』『ブラックパンサー』『インフィニティ・ウォー』へつながっていく。

AI、人類、平和、安全というテーマを扱いながら、前作以上にキャラクター同士の関係へ踏み込んだ続編。登場人物がさらに増えているにもかかわらず、それぞれに見せ場を与えながら破綻させない群像劇は見事だった。

SPEC

メタデータ

映像レンジ / 解像度 / アスペクト比
Dolby Vision / 3840×2160 / スコープ
輝度データ
最大 1003nit / 平均 882nit(HDR10時参考)
映像ビットレート
最大 26.52Mbps / 平均 13.69Mbps
音声 / 音声ビットレート
Dolby Digital Plus Atmos / 768kbps
VIDEO

映像レビュー

CHECK POINT

ハルクバスター戦からソコヴィアへ広がる大規模VFX

4K映像として見ると、画質そのものはそれほど優れた部類ではない。

ARRIRAW 3.4Kを中心に、一部4Kや5K、6K素材も使われているものの、最終的なマスターは2K Digital Intermediate。UHDはそこからのアップスケール4Kとなっている。実際の見た目も、高い解像感を感じるタイプではなく、遠景はやや甘め。場面によっては輪郭が強調されたようなシャープさを感じることもあり、自然なネイティブ4Kらしい細密感とは少し違う。

ただし、映像表現そのものはかなり派手。黒を深く沈め、明るい部分とのメリハリを強く出す画作りで、Dolby Visionではソーの雷やマインド・ストーンの発光、ヴィブラニウムの青などが強く映える。ウルトロンの金属ボディも、滑らかな曲面から戦闘で傷ついていく表面まで光の反射が細かく変化し、コントラストの強い映像との相性がいい。

機械生命体であるウルトロンは、ジェームズ・スペイダーの声だけでなく、表情や身体の動きまでモーションキャプチャで取り込まれている。金属の顔でありながら皮肉や怒りまで伝わる人間臭い表情と、滑らかで曲線的な動きによって、単なる機械ではなく本当に意思を持った生命のように見える。

本作は市街地での戦闘も多く、破壊表現の規模も前作以上。ハルク対ハルクバスター、韓国での列車を絡めた戦闘、そして終盤のソコヴィアまで、VFXの密度とスケールはかなり大きくなっている。

純粋な4K画質としては特筆するレベルにはないものの、色、コントラスト、金属表現、VFXによる迫力は非常に強い。解像感よりも、大作らしい派手さで見せる映像だった。

技術仕様・マスター情報:IMDb Technical Specifications、Blu-ray.com、メーカー公開情報等を参照

AUDIO

音声レビュー

Low Frequency Effect 3.5

強弱の差がかなり大きい。

ダイナミックレンジ 3.5

MCUで最弱かもしれない。

定位感・移動感 4.5

アクションシーンでの動きは多い。

環境音 2.0

ささやかに雰囲気をプラス。

トップ 4.5

かなり多様な使い方で素晴らしい。

比較的抑えめな傾向を感じるDisney+のMCUの中でも、最軽量かと思ってしまう衝撃音の弱さ。

映像は非常に派手なのに、音には驚くほどパンチがなく、全体としてダイナミックレンジをかなり抑えたように感じる。高域の鋭さも低域の押し出しも弱く、見せ場であるハルク対ハルクバスターですら、LFEの存在感は控えめ。ここまでのMCU作品の中でも、かなり迫力を感じにくい部類だった。一部ではきっちりとした重さを感じられるので、これもそういうミックスなんだろう。

一方で、サラウンドデザインそのものは悪くない。ウルトロン軍団が空間を飛び回るため、リアチャンネルは比較的よく使われ、前後方向の移動も分かりやすい。Dolby Atmosのトップも使用頻度は高く、飛行物体、移動、戦闘音など多種多様な音が高さ方向へ配置される。

セリフの明瞭さも安定しており、会話は非常に聞き取りやすい。基本的なミックスや定位が雑なわけではなく、むしろ細かなサラウンド表現はしっかり作られている。

だからこそ惜しいのが、ダイナミックレンジと低音の弱さ。家庭環境向けに抑えた設計なのかもしれないが、現在はダイナミックレンジ圧縮機能を再生側で使える環境も多く、元から迫力を削りすぎると後から取り戻すのが難しい。

映像もサラウンドの設計もかなり派手なので、そこに十分な音圧と低音が加われば相当強力なAtmos作品になったはず。空間表現はよくできているだけに、迫力面の不足が本当に惜しいサウンドだった。

SCENES

聞きどころ

ネタバレ注意

「聞きどころ」は見どころを含むシーンでもあります。
そのため「聞きどころ」には、シーン内容に関するネタバレが含まれます。
未視聴の方や事前情報を入れたくない方はご注意ください。
一方で、短時間で見どころを把握したい方、ネタバレを気にしない方には参考になる内容です。

0P~12:20

ヒドラの研究施設を強襲

サラウンドはぼちぼち使うが、威力が激よわ。

29:20~33:00

ウルトロンの反乱

サラウンドは少し使うが、とにかく圧がない。

42:00~59:00
サラウンド活用 映像重視

vs ウルトロン軍団から、ハルク vs ハルクバスター

前半はサラウンドがまずまず、後半の映像は素晴らしいが、それでも音が軽い。

1:18:45~1:27:05
サラウンド活用 映像重視

韓国での市街地バトル

高速道路と電車でのスピード感と迫力は素晴らしい。サラウンドも悪くない。

1:31:10~1:33:40
トップ活用

ヴィジョン誕生

小さな衝突と誕生でハッキリとトップ。

1:39:30~2:06:25
サラウンド活用 終盤見せ場

ソコヴィア決戦

最後がド派手なマーベル仕様で、さすがに映像も音も全方位で派手。

SUMMARY

総評

ヒーローの誕生や活躍を描いてきたフェーズ1から、その力がもたらす反動や、ヒーローはどうあるべきかを模索する段階へ入っていく『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』。

人類の安全を守るために作ったAIが、逆に人類を脅威と判断して暴走していく。皮肉っぽく自信過剰で、どこか作り手であるトニーを思わせる性格まで含めて、今見ると現実のAIに対する期待や不安を先取りしたようにも感じられる設定だった。

力を持つ者が、それを何のために、どう使うのかというテーマはヒーロー映画では昔からの定番。それでもシリーズの規模が大きくなったことで、一人の判断が世界規模の危機につながるようになり、MCU全体にも少しずつ重みが増している。

映像面ではハルクバスター戦をはじめ、大規模なアクションがいくつも用意され、破壊表現やVFXの迫力は申し分なし。一方で音声は、その映像に見合うほどのパンチや低音が感じられず、サラウンドやAtmosの空間表現が良かっただけに非常に惜しい。

そして毎作のように新しいキャラクターが増え、この段階ですでにかなりの大所帯になっているにもかかわらず、それぞれの立場や見せ場を破綻なくまとめている構成は秀逸。ウルトロンも人間臭さの強い悪役で、単純な復讐や征服ではなく、「平和のため」という思想が歪んでいくところに面白さがある。

ユーモアは残しつつ、物語は前作よりも明確にシリアスな方向へ。人気シリーズとしてスケールを広げるだけでなく、ヒーローたちの責任や失敗まで描くことでMCUを一段成熟させ、その先の『シビル・ウォー』へ続く流れを作った重要な一本だった。

当サイト評価
総合 8 / 10
音響 7 / 10

TRAILER

公式予告編

※予告編は本編とは画質・音質が異なる場合があります。

配信サービス
※配信状況・価格などは変更される場合があります。 ※一部の配信リンクには アフィリエイトリンク が含まれます。