キングコング:髑髏島の巨神

キングコング:髑髏島の巨神

コングだけではない、髑髏島そのものが魅力の怪獣アドベンチャー

作品データ

作品名
キングコング:髑髏島の巨神
Kong: Skull Island
公開年
2017年
上映時間
118分
レビュー対象
UHD Blu-ray
映像仕様
4K/HDR10
音声仕様
Dolby TrueHD Atmos
当サイト評価
総合 8/10
音響 9/10
外部評価
IMDb 6.7 / 10
Filmarks 3.6 / 5
映画.com 3.7 / 5
他サービス
Prime VideoHDSDR2ch
U-NEXT4KDolby Vision5.1ch
Apple TV4KDolby VisionDolby Atmos
Blu-rayHDSDRDolby Atmos

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STORY

あらすじ

ベトナム戦争が終結を迎えた1973年。
未知の土地を調査するため、政府の秘密機関モナークは軍人や科学者、カメラマンらを集め、地図にもほとんど記されていない孤島「髑髏島」へと向かう。

厚い嵐に囲まれた島へ到達した調査隊は、地質調査のため各地へ爆薬を投下する。しかし、その行為によって島の守護者である巨大な類人猿コングを刺激してしまう。

圧倒的な力を持つコングの襲撃によって部隊は分断され、それぞれが島からの脱出を目指すことに。

やがて彼らは、髑髏島にはコングだけでなく、人類の常識を超えた巨大生物たちが生息していることを知る。

さらに島で長年暮らしてきた人々との出会いを通じ、コングが単なる凶暴な怪物ではなく、この特殊な生態系において重要な役割を担う存在であることが明らかになっていく。

人類が踏み込むべきではなかった未知の島を舞台に、巨大生物と人間の生存競争を描いたMonsterVerse第2作。

REVIEW

作品レビュー

モンスターバース第2作にして、前作『GODZILLA ゴジラ』から大きく雰囲気を変えた怪獣アドベンチャー。

舞台はベトナム戦争終結直後の1973年。秘密組織モナークのビル・ランダは、未知の島「髑髏島」を調査するため、元SASのジェームズ・コンラッド、戦場カメラマンのメイソン・ウィーバー、そしてプレストン・パッカード大佐率いる米軍部隊らと共に島へ向かう。

登場人物にも時代背景が色濃く反映されている。
特にサミュエル・L・ジャクソン演じるパッカード大佐が最高だった。戦争を終えて帰国するはずだった軍人が、髑髏島で新たな敵を見つけたことで再び戦う理由を得てしまう。単純な悪役ではなく、部下を失った怒りと軍人としての執念が、何がなんでもコングを始末するという異常な敵意へ変化していくのが面白い。

そして、この時代のコングはまだ成長途中。
それでも約30mという圧倒的な巨体を誇り、現地のイーウィス族からは髑髏島を守る存在として崇められている。人間を無差別に襲う怪物ではなく、島の生態系を守る王として描かれているのが、このモンスターバース版コングの大きな特徴だ。

精神性も非常に人間に近い。怒り、悲しみ、好奇心を持ち、人間が危険にさらされれば助けることもある。
それでいて完全に人間へ従うわけではなく、あくまで髑髏島の王として自分の意思で行動する。この絶妙な距離感が、後のモンスターバースで主役級の存在になっていくコングの魅力にも繋がっている。

そして何より、髑髏島そのものが楽しい。
巨大な水牛のような生物から竹林に擬態する巨大生物まで、コング以外にも様々なクリーチャーが登場。そこへ濃い緑や黄色、夕焼けのオレンジなど独特な色彩が組み合わさり、現実世界から切り離された秘境らしい雰囲気を作り上げている。

最大の敵となるスカル・クローラーも素晴らしいデザインと禍々しさで、動きも素早く凶暴。
コングの種族とも深い因縁を持っているため、単に最後に戦う巨大モンスターとして用意された存在ではない。

そしてコングとの戦闘は迫力満点。
飛ぶ、殴る、投げる、道具まで使う。ゴジラとはまったく違った知性と身体能力を活かした戦い方で、自分の庭で戦う「巨大な猿」という特徴を存分に活かした作りになっている。

前作が怪獣をなかなか見せない重厚な作品だったのに対して、今回は前半からかなりサービス精神旺盛。
怪獣、秘境探索、軍隊、脱出劇と、アクションとアドベンチャーの要素が一気に強くなり、娯楽映画として非常に分かりやすく楽しめる作品になった。

さらにモンスターバースとしての繋がりも本格化。
当時のマーベル作品でお馴染みだったように、エンドクレジット後には次回作を期待させる仕掛けが用意され、単独のコング映画から巨大なシリーズの一部へ繋がっていく。

そして後に制作された『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』を見ると、この映画との繋がりはさらに強くなる。
ドラマではビル・ランダをはじめモナークの過去が掘り下げられ、実際に『髑髏島の巨神』の出来事も物語へ直接組み込まれている。映画で描かれた1973年より前後の時代まで扱われるため、後から見返すとランダたちの行動にも別の意味が見えてくる。

重く暗かった『GODZILLA ゴジラ』から一転して、色鮮やかな秘境と様々なクリーチャー、そして豪快な怪獣バトル。
個人的にはこの方向性もめちゃくちゃ好きで、モンスターバースの中でも特に娯楽性の高い一本だと思う。

SPEC

メタデータ

映像レンジ / 解像度 / アスペクト比
HDR10 / 3840×2160 / スコープ
輝度データ
最大 456nit / 平均 151nit
映像ビットレート
UHDのため測定対象外
音声 / 音声ビットレート
Dolby TrueHD Atmos / 追記予定
VIDEO

映像レビュー

CHECK POINT

夕焼けと巨大なコングが作り出す、髑髏島ならではのHDR映像美

1970年代のジャングルが舞台ということもあってか、非常にフィルム感の強い映像。

髑髏島は全体的に黄色がかった独特の色調で描かれ、夕焼けのような暖かな光と濃い緑が組み合わさる。ジャングル特有の蒸し暑さまで伝わってくるような、非常に印象的な画作りだ。

解像感も基本的には素晴らしい。
最高レベルからは一歩譲り、時折わずかに甘く感じる場面もある。特に遠景はバキバキにシャープなタイプではないが、作品全体のフィルムライクな質感を考えれば、それほど気になるものではない。

むしろ感心するのが、細かな表現の多いシーンでの安定感。
激しい水しぶきや無数に飛び回る小さな虫など、映像が破綻しやすそうな場面でも細部が潰れず、目立ったノイズもほとんど感じられない。

クリーチャーの表現も見事という他なく、特にコングは毛並み一本一本の細かさから皮膚の質感、濡れた身体や傷跡までしっかり描写されている。実写の景色へ巨大なCGキャラクターを馴染ませるVFX技術の高さがよく分かる。

そしてHDRの効果が大きいのが、光と炎の表現。
夕焼けを背景に巨大なコングが浮かび上がる登場シーンは、怪獣映画でありながら芸術的とすら思える美しさだ。
前作『GODZILLA ゴジラ』でも怪獣をシルエットとして見せる演出が印象的だったが、本作でもその魅せ方は抜群に上手い。

嵐の中を走る雷、街の明かり、オーロラ、朝日、そして夜の闇を照らすナパームの炎。
単純に明るさを強調するのではなく、場面ごとに光の強弱がきちんと使い分けられている。

夜間の暗部表現も優秀で、暗闇の中でもコングの毛並みまで判別できるほど階調が残されており、HDRによる明暗表現の恩恵をしっかり感じられた。

解像感、質感、色彩、暗部、そしてHDRによる光。
4K/HDRに期待する要素を高いレベルでバランス良く備えた、非常に質の高い映像だった。

技術仕様・マスター情報:IMDb Technical Specifications、Blu-ray.com、メーカー公開情報等を参照

AUDIO

音声レビュー

Low Frequency Effect 3.0

意外にそこまで重さは感じない。

ダイナミックレンジ 4.5

十分な迫力を持っている。

定位感・移動感 4.5

上方定位やリアの使い方もいい。

環境音 4.5

どんな場所でも基本的に賑やか。

トップ 4.0

きちんと使われるべき所で使われる。

様々な要素を高いレベルでまとめた、非常に楽しいDolby Atmos音声。

トップスピーカーは常時鳴らし続けるタイプではないものの、使うべき場面ではしっかり活用されており、映像との一致を重視した立体的なサウンドデザインになっている。

リアスピーカーもアクションシーンではかなり活発。
コングやスカル・クローラーとの遭遇では前後左右を大きく使い、巨大生物が周囲を動き回る感覚や激しさもしっかり表現されている。

音そのものも非常にシャープで、打撃や銃撃、クリーチャーの動きには鋭いキレがあり、瞬間的なインパクトも十分。派手な怪獣アクションらしい迫力を備えている。

環境音の作り込みも良い。
物語の大半を占める鬱蒼としたジャングルでは、特に無数の虫の声が印象的。常に周囲から細かな音が聞こえることで、未知の生物がどこに潜んでいるか分からない髑髏島らしい空気を作り出している。
街、船、ジャングルと場所が変われば音場もきちんと変化し、それぞれのシチュエーションに合った雰囲気が感じられた。

ただし、一点だけ惜しかったのが重低音。
ごくごく一般的な映画くらいのレベルで、ここだけが物足りなかった。あれだけ巨大生物が暴れ回っていることを考えると、個人的にはもう一段階重さが欲しかった。
前作『GODZILLA ゴジラ』が怪獣の一歩だけでも身体へ響くほどの強烈な低音だっただけに、続けて観るとなおさら差を感じる。

この時点のコングはまだ成長途中だから、と考えれば妙に納得できなくもないが、さすがにそれは邪推だろうか。
巨大生物らしい重さがあれば、ホームシアター作品としてさらに強烈な一本になっていたと思う。

とはいえ、それ以外は非常に高水準。
サラウンドの活発さや環境音による雰囲気、キレのある効果音、そしてAtmosによる高さ表現までしっかり備えている、完成度の高い音響だった。

SCENES

聞きどころ

ネタバレ注意

「聞きどころ」は見どころを含むシーンでもあります。
そのため「聞きどころ」には、シーン内容に関するネタバレが含まれます。
未視聴の方や事前情報を入れたくない方はご注意ください。
一方で、短時間で見どころを把握したい方、ネタバレを気にしない方には参考になる内容です。

21:50~35:00
デモ向き トップ活用

髑髏島調査

突入での嵐と、コング遭遇はめっちゃサラウンド。

42:00~44:40
トップ活用

竹藪で蜘蛛

映像に合った上の使い方。

47:30~50:10
映像重視

コングの水浴び

人間視点のコングが最高。

1:15:50~1:23:20
サラウンド活用

スカル・クローラー遭遇

動き回るスカル・クローラーの脅威。

1:28:00~1:45:00
終盤見せ場 映像重視

vs スカル・クローラー親玉

意外に派手ではない音響だが、映像は素晴らしい。

SUMMARY

総評

タイトル通りの素晴らしい怪獣映画。

ゴジラとはまったく違う見た目や能力、そして高い知性と感情を持つコングは、同じモンスターバースの主役でありながら明確に別の魅力を持っている。

敵となるスカル・クローラーも、ゴジラ作品の怪獣とは違った異形のデザインが印象的。髑髏島という独自の生態系から生まれたクリーチャーらしさがあり、コングとの戦いにも説得力を与えていた。

サミュエル・L・ジャクソン演じるパッカード大佐をはじめ、人間側のキャラクターにも存在感があり、モンスターバースの中では人間ドラマと怪獣アクションのバランスも良い。

4K UHDによるHDR映像とDolby Atmos音声も高水準で、巨大なコングや髑髏島の景色を大画面で味わう楽しさは抜群。

そして何より魅力的なのが、タイトルにもある髑髏島そのもの。
独特の色彩、未知の生物、ジャングルの空気感まで含めて一つの世界が作り込まれており、単にコングが暴れるだけの怪獣映画ではない。

怪獣、アクション、アドベンチャーを存分に楽しみながら、未知の島を探索するワクワク感まで味わえる。

モンスターバースを追う上ではもちろん、単体の怪獣映画としても完成度の高い作品だ。

当サイト評価
総合 8 / 10
音響 9 / 10

TRAILER

公式予告編

※予告編は本編とは画質・音質が異なる場合があります。

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