作品データ
/ /
U-NEXT : HD/SDR/2ch
AppleTV : 4K/SDR/5.1ch
Blu-ray : HD/SDR/5.1ch
パッケージで探す
※楽天・Yahoo!は検索結果ページに移動します。
新品・中古を含む複数の商品が表示される場合があります。
あらすじ
未来から送り込まれた殺人機械との戦いから約10年。
サラ・コナーの息子ジョンは、人類と機械の戦争で抵抗軍を率いる運命を知らないまま、養父母のもとで暮らしていた。一方のサラは、迫り来る核戦争を訴え続けたことで精神病院へ収容されている。
やがて未来から、変幻自在の液体金属で作られた新型ターミネーターT-1000が現れ、少年ジョンを狙い始める。
その前に立ちはだかったのは、かつてサラを襲ったものと同型のT-800だった。
未来のジョンによって守護者として送り返されたT-800は、ジョンとともにサラを救出し、人類を滅亡へ導く「審判の日」を阻止しようとする。
作品レビュー
映画史に残る続編として、今なお非常に高く評価されている『ターミネーター2』。
前作の魅力を受け継ぎながら、映像、アクション、キャラクター、物語のすべてを大きくスケールアップしており、続編として理想的な進化を遂げた作品だと思う。
前作では、未来から送り込まれた殺人機械から逃げ続けることが物語の中心だった。本作でも追跡劇の緊張感は健在だが、今回は守る側にもターミネーターがいる。逃げながら反撃し、機械同士が正面からぶつかり合うことで、アクション映画としての楽しさが一気に増している。
サラ・コナーの変化も凄まじい。
前作では突然理解不能な存在に狙われ、恐怖と混乱の中で逃げ続ける普通の女性だった。しかし本作では、未来に起きる核戦争を知り、息子を守るために身体も精神も徹底的に鍛え上げている。
登場した瞬間から別人のように引き締まり、戦闘能力も精神力も大幅に向上している一方、未来への恐怖に取りつかれた危うさもある。強くなっただけではなく、あまりにも多くのものを背負ったことで人間らしさを失いかけているところまで描かれており、単純なヒロイン像には収まらない。
アーノルド・シュワルツェネッガーも、前作以上に役へ馴染んでいる。
肉体は相変わらず圧倒的だが、若さと大きさが前面に出ていた前作より適度に絞られ、機械らしい均整の取れた体格になった。撮影当時40歳を超えているので、このボディは本当にすごい。
台詞や表情の使い方にも余裕が生まれ、無機質なターミネーターでありながら、ジョンとの交流を通じて少しずつ人間の行動を学んでいく変化を自然に見せている。
前作の恐怖の象徴だった同型機が、今度は守護者として現れるという逆転も見事だ。観客が持つ記憶を利用しながら、味方なのか敵なのかを序盤では簡単に明かさない構成にも引き込まれた。
ジョン・コナーを演じたエドワード・ファーロングも本作が映画初出演とは思えないほど自然で素晴らしい。
反抗的な少年らしさと、未来の指導者につながる優しさや判断力を併せ持っている。口は悪く、最初は問題児にも見えるが、T-800へ人を殺さないよう命じ、他人の命を守ろうとする姿には、後に人類を率いる存在としての片鱗が感じられる。
T-800との関係も本作の大きな魅力だ。機械に言葉や感情を教えようとするジョンと、それを忠実に学習するT-800のやり取りにはユーモアがあり、激しいアクションの合間に物語へ温かさを加えている。サラが未来を背負わせる息子としてジョンを見る一方、T-800は命令を守り続ける父親のような存在となり、奇妙な家族の形が生まれていくのも面白い。
そして敵となるT-1000は、続編に必要な新鮮さと圧倒的な強さを持ったキャラクターだ。
液体金属によって姿を自由に変え、銃で撃たれても瞬時に修復する映像は、今見ても強烈。当時のCG技術を大きく前進させた表現でありながら、特殊効果を見せるためだけの存在にはなっていない。
細身で一見すると普通の警察官に見える外見も効果的で、筋肉質なT-800とは正反対。それでも戦闘ではほとんど歯が立たないほど強く、どこへ逃げても追いついてくる。表情を変えずに走り続けるロバート・パトリックの演技も含め、前作のT-800とは違う冷たさと不気味さがあった。
前作との共通点が随所に盛り込まれているのも楽しい。
ターミネーターの登場、服や武器の調達、警察署を思わせる襲撃、車両による追跡、「I’ll be back」といった要素を再び使いながら、単なる繰り返しにはしていない。同じ構図を立場や規模を変えて見せることで、前作を知る観客にはファンサービスとなり、初めて観る人にも違和感なく成立している。
アクションの規模も大幅に拡大した。バイクと大型トラックによる追跡、病院からの脱出、銃撃戦、特殊車両を使った逃走、製鉄所での最終決戦まで、次々と見せ場が続く。それでも物語が置き去りにならず、「未来は決められているのか」「人間は自ら破滅を回避できるのか」というテーマが最後まで一貫している。
前作で提示された設定を丁寧に引き継ぎながら、新しい脅威と家族の物語を加え、一本の映画として綺麗に完成させている。アクション大作としての派手さもありながら、登場人物の成長や別れにはしっかり感情を動かされる。
前作を超えることが難しい続編という立場で、ほぼすべての要素を強化しながら、作品の核は失わなかった。シリーズの代表作にとどまらず、続編映画のお手本として語り継がれるのも納得できる、極めて完成度の高い一本だった。
メタデータ
映像レビュー
UHD版ではあるものの、映像はBlu-ray版から大きく進化した印象がない。
決して酷い画質ではなく、全体的に見やすくまとまっている。
しかし比較しても解像感の差は小さく、Blu-rayをアップコンバートしたような見え方から抜け出せていない。前作やほかのジェームズ・キャメロン作品で見られた4K化と比べても、明らかにアップデートの方向性が異なる。
大きな変化はHDR化されたことで、Blu-ray版は夜でもかなり明るい作りだったこともあり、暗い場面はより深く沈み、明るい部分とのコントラストが強くなった。
色合いもBlu-ray版より自然で、映像全体のメリハリは増している。
そのため、どちらを選ぶかと聞かれればUHD版になるが、4Kらしい精細感を期待すると物足りない。
近年のキャメロン作品に見られるAI処理を用いた高精細化とは随分違う仕上がりになっており、時期や制作工程そのものが別だった可能性も感じる。
一方で、Blu-ray版は年代を考えれば十分に良好で、今でも選択肢として悪くない。
シリーズ屈指の人気作だけに、いつか素材から丁寧に見直した、本格的な4Kリマスターが登場してほしい。
音声レビュー
一部シーンは強力。
衝撃音は強烈に鋭い。
リア以外は包囲感重視。
全体的に薄めだが、工場シーンが素晴らしい。
アップミックス効果は限定的。
UHD版の音声はBlu-ray版と同じ5.1chで、オブジェクトオーディオへのアップデートは行われていない。
高さ方向を積極的に使いそうな場面はそれほど多くないため、Atmos非対応を強く残念に感じるほどではない。それ以上に印象的なのが、音質そのものの良さだ。
セリフはくっきりと聞き取りやすく、効果音には刺さるような鋭さと重みがある。
ダイナミックレンジも広く、銃撃や衝突の瞬間には十分な迫力が出る。特にショットガンの音は非常に力強く、衝撃音全般の質も高い。
本作はDVD時代から6.1ch収録が用意されていたこともあり、真後ろの定位が目立つサウンドデザインになっている。リアスピーカーの使用頻度自体は多くないが、使う場面でははっきりと効果を出し、包囲感や後方から迫る感覚をしっかり作っている。
アップミックスでは、エレベーターの場面などで多少の上方定位を感じるものの、基本的には空間全体を広げる方向。1991年作品として考えれば、リアや後方定位の使い方はかなり優秀だと思う。
環境音は控えめながら、終盤の工場では機械音や反響が空間を満たし、非常に高い臨場感がある。
BGMも静かに緊張を高める場面が多く、追われ続ける物語へ独特の圧力を加えている。ドラムをセンタースピーカーへ配置するなど、当時としては意欲的な音の使い方も面白い。
せっかくのUHD化なので、Atmosとして再構築した音も聴いてみたかった。
それでも、5.1ch作品としての完成度は非常に高く、今でも十分に迫力を味わえるサウンドだった。
聞きどころ
「聞きどころ」は見どころを含むシーンでもあります。
そのため「聞きどころ」には、シーン内容に関するネタバレが含まれます。
未視聴の方や事前情報を入れたくない方はご注意ください。
一方で、短時間で見どころを把握したい方、ネタバレを気にしない方には参考になる内容です。
モールで初遭遇
はっきりしたリアの使い方と迫力が素晴らしい。
病院でサラを救出
響きが特徴的で、エレベーターはアップミックス効果もあり。
核の恐怖
短いが映像だけでなく、音もインパクト大。
サイバーダイン社爆破からT-1000の追跡へ
リアの使い方が特徴的で、迫力は最後まで素晴らしい。
総評
一本の映画としても十分に楽しめるが、前作と続けて観ることで、さらに完成度の高さを実感できる作品だった。
前作の敵だったT-800を今度は味方として登場させ、さらに強力なT-1000を新たな脅威として配置する。この大胆な逆転だけでも続編として非常に面白く、シリーズの魅力である「圧倒的に強い敵からどう生き延びるか」という緊張感も失われていない。
そのうえで、今回は逃げ続けるだけではなく、ターミネーター同士が真正面からぶつかり合う。
アクションの規模は大幅に拡大し、物語やキャラクターも前作から丁寧につながっているため、単に予算を増やしただけの続編にはなっていない。
サラ・コナー、ジョン、T-800、T-1000を演じた俳優陣も、それぞれがシリーズを代表するほど魅力的だった。特に人間と機械の関係を通して生まれるドラマには、派手なアクションだけでは終わらない温かさと切なさがある。
『2』以降は続編ごとに設定や時間軸が変化していくため、本作までを一つの区切りとして考える人が多いのも納得できる。前作で始まった物語を受け継ぎながら、未来を変えるための戦いとして綺麗に完成させており、シリーズ作品としても一本の映画としても屈指の出来だ。
公開からどれだけ時間が経っても、良いものは良いと断言できる名作だと思う。
惜しいのは、UHD版の映像がBlu-ray版からそれほど向上していないこと。
それでも作品自体の素晴らしさは変わらないが、いつか最新技術を使ってでも、映像を一から丁寧に仕上げ直した決定版を観てみたい。それほど大切に残されるべき作品だった。
公式予告編
※予告編は本編とは画質・音質が異なる場合があります。
