作品データ
あらすじ
1990年代のマサチューセッツ。
高校生活も最終学年を迎えたジョンは、相変わらず親友のテッドと一緒に、くだらない騒動ばかり起こしていた。
卒業後の進路が近づく一方で、二人の関心は恋愛や遊び、マリファナなど、目の前の楽しみばかり。
家では頑固な父マティ、穏やかな母スーザン、同居する従姉ブレアとの賑やかな生活も続き、毎日のように新たなトラブルへ巻き込まれていく。
高校最後の一年をできるだけ楽しもうとするジョンとテッド。大人へ近づいていく時期でありながら、二人の友情とお下品な日常は相変わらず変わらない。
そんな中、ジョンも少しずつ卒業後の自分について考え始めていく。
作品レビュー
なんだか、お下品さがさらにパワーアップしている。
シーズン1以上に下ネタが増え、男性の下半身露出まで登場。大ヒットしたことで、さらに好き放題できるようになったのではと思うくらい遠慮がない。
一応、新しいキャラクターが加わったり、主要人物たちに大きな転機が訪れたりと、物語には多少の起伏もある。ただ基本的な作りは変わらず、ジョンとテッドたちの日常を描くコメディ。
人種、中絶、政治、職業差別など、今ではかなり扱いにくい題材まで次々と笑いに変えていく。
1990年代という時代設定が絶妙で、現代の価値観では完全にアウトになりそうな発言も、「当時ならこういう人は普通にいた」と思わせるリアルさがある。
特に見どころなのが、現代的な感覚を持つブレアと、白人優位的で時代遅れな価値観を隠そうともしないマティの言い争い。
マティは今の世代から見れば完全に差別的な父親だが、それを真正面から説教するのではなく、古い価値観そのものを笑いへ変えてしまう。そこがこのシリーズらしい。
もちろん、このノリ自体を受け入れられない人にはかなり厳しい。
ただ、どれだけ場面が酷くなっても、テッドのぶれないキャラクターが最後には全部笑いへ持っていく。しかも各話の結末は、意外なほど家族ドラマらしく落ち着くことが多い。
毒の強い内容なのに、最後まで暗くなりすぎず、どこかほのぼのした空気が残る。
個人的には、過激な下ネタ以上に、テッドというキャラクターそのものが好きになった。
リアルすぎる存在感、表情、動き、そして空気を読まない発言。そこを楽しめるだけでも、このシリーズを見る価値があると思う。
気軽に楽しめる日常系お下品ドラマとしては、シーズン1と変わらず安定して面白かった。
一方で、このリアルすぎるテッドのCG制作費が非常に高く、同じクオリティを維持したままシーズン3を作れるかは不透明とも言われている。
実写シリーズの今後はまだ分からないが、アニメ版も進行しており、『テッド』というシリーズ自体はまだ続きそう。
この先も見てみたいと思わせるだけの出来だった。シーズン1が気に入った人なら確実に楽しめるだろう。
メタデータ
映像レビュー
完璧な存在感を作り込まれたテッドのCG
シーズン1と同様、安定して綺麗な4K映像。
そして何度見ても凄いのが、やはりテッドのCG。
セス・マクファーレン自身が、テッドの映像制作には非常に大きなコストが掛かっていると話していたが、実際に映像を見れば納得できる。毛並みや表情の細かさはもちろん、影の落ち方や人物との距離感まで非常に自然。
ソファへ座る、階段を上る、物に触れる。
そうした何気ない動作ひとつひとつが妙にリアルで、本当にそこに人形が存在しているように見える。
CG技術を見せつけるための派手な場面ではなく、普通に生活しているだけでも完成度の高さが分かること。その自然さ自体が、このシリーズの大きな魅力になっている。
一方、そのクオリティを維持するための制作費が非常に高く、シーズン3の実現を難しくしているとも言われている。そこまで力を入れているだけの価値は十分にある。
個人的には、この“生きているテッド”の映像だけでも一度見てほしいくらい。
映像はSDRで、全体的に明るめのシーンが多い。
極端な明暗差を必要とする作品でもないため、安定した素直な映像がむしろ合っている。
日常系コメディなので、普通なら映像品質そのものが大きな見どころになることは少ない。
しかし本作に限っては、テッドに注ぎ込まれたCG技術そのものを楽しむ作品と言ってもいい。
それほど完璧で非の打ち所のない映像だった。
技術仕様・マスター情報:IMDb Technical Specifications、Blu-ray.com、メーカー公開情報等を参照
音声レビュー
少しだけ使うところもあり。
迫力はなくても問題ない。
まったく無し。
かなり薄め。
ゼロではないくらい。
音声についてはシーズン1と基本的に同じ。
マルチチャンネルを積極的に楽しむ作品ではなく、中心になるのはセリフとBGM。
今作では『ダンジョンズ&ドラゴンズ』を思わせるゲーム世界の描写があり、その場面では少し音場に広がりを感じられる。パーティーシーンでは多少低音も使われるが、全体から見ればごく一部。
基本的にはフロント中心で、後方チャンネルや立体的な移動感を強く意識する場面はない。
ただ、この作品ではそれで十分。
テッドとジョンたちの会話が笑いの中心なので、重要なのはセリフが聞き取りやすいこと。
その点では非常にクリアで、テンポの速いやり取りでも心地よく、ゆったりしたテーマ曲のアレンジやBGMとのバランスも良いので、長時間見続けても聞き疲れない。
ホームシアター向けの派手な音響ではないが、コメディとして必要な部分はきっちり押さえている。
スピーカーでもイヤホンでも、好きな環境で気軽に楽しめる音声だった。
総評
お下品さがさらに加速したシーズン2。
ジョンの学校生活やマティの仕事、ブレアやスーザンに起こる出来事など、日常系の基本スタイルは変わらないながら、シーズン1よりも家族それぞれのディテールが少しずつ増えている。
それでも、やはり主役はテッド。改めて見ても、その実在感には驚かされる。
毛並みや表情だけでなく、普通にソファへ座り、階段を上り、ジョンと並んで学校へ行き、車を運転する。そんな何気ない動作まで完全に世界へ溶け込んでいて、CGキャラクターの自然さという意味では映像作品でも最高レベルだろう。
そして性格も相変わらず最高。
酒を飲み、マリファナを吸い、余計なことばかりする。それでもジョンとは完全なバディで、二人が当たり前のように一緒に生活している姿を見ているだけでも楽しい。
個人的には、もはやテッドを見ているだけで癒されるくらい気に入ってしまった。
もちろん、差別的な価値観まで遠慮なく笑いにする作品なので、そこを受け入れられない人にはかなり厳しい。あくまで1990年代を舞台にした創作コメディとして割り切れる人向けだろう。
重くシリアスな物語ばかり観ていると疲れることもある。そんな時に気軽に再生して、くだらない会話を楽しめる本作は、自分にとってちょうどいい癒し枠。
相変わらず観る人をはっきり選ぶシリーズだが、万人向けに丸くならないからこその良さが詰まったシーズンだった。
公式予告編
※予告編は本編とは画質・音質が異なる場合があります。
