作品データ
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U-NEXT : HD/SDR/2ch
Hulu : HD/SDR/2ch
AppleTV : 4K/Dolby Vison/Dolby Atmos
Blu-ray : HD/SDR/7.1ch
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あらすじ
難病によって競技人生の終わりを迎えた元プロアスリートは、家族と共に新しい家へ引っ越してくる。
庭には立派なプールがあり、リハビリや家族団らんの場として活用しようと考えていた。しかし、そのプールには長い年月を経て隠されてきた不気味な秘密が眠っていた。
やがて家族の周囲では不可解な現象が起こり始め、水の中から伸びる恐怖が日常を少しずつ侵食していく。
プールという身近な存在を題材にした、超自然ホラー作品。
作品レビュー
病気のリハビリを目的に購入した新居。しかし、その庭にあったプールには恐ろしい秘密が隠されていた。
いわゆる事故物件ホラー的な作品だが、本作の特徴はその舞台が「プール」であることだ。
一家の父親は進行性の病気を抱えているが、プールでのリハビリによって驚くほど回復していく。
しかし、その裏では家族が不可解な現象に巻き込まれ始める。
異変に気付いた頃にはすでに遅く、父親は次第にプールへ執着するようになり、家族全体がその呪われた存在に飲み込まれていく。
物語の構造自体は非常にシンプル。
望みを叶える代わりに代償を求めるという、どこか昔話や童話を思わせる設定だが、それを身近なプールという題材へ落とし込んでいるのが面白い。
水という存在は本能的な恐怖と相性が良い。
夜となると少し深くなるだけで足元が見えなくなり、何かが潜んでいるような不安を感じてしまう。
本作はその感覚を上手く利用しており、プールの得体の知れない存在に段々と恐怖を積み重ねていく。
また、過去の住人がその力の存在を知りながら利用していたという背景も興味深い。
プールの力を使った人の、その後の結末も含めてプールの呪いの強さを感じる描かれ方になっている。
一方で、本作を単なる怪奇現象モノとして片付けられないのは、父親の病気という現実的な問題があるからだろう。
もしこの家に住まなければ病状は回復せず、家族には終わりの見えない介護生活が待っていたかもしれない。
非常に重い病気なだけに、少しリアルなことを考えてしまった。
ホラー作品としてはコンパクトな作りで、大作のような派手さはない。
しかし限られた題材を上手く活用し、水への恐怖と家族ドラマを組み合わせた作品としては十分な完成度。
派手なホラーではないが、身近な場所に潜む恐怖を描いた良質な一本だった。
メタデータ
映像レビュー
水の不気味さを丁寧に描いた、堅実な4K映像。
解像感は十分に高いものの、近年のトップクラスの4K作品のような圧倒的なシャープさを感じるタイプではない。
綺麗な4K作品を見慣れていると、良くも悪くも標準的なクオリティという印象を受けるだろう。
Dolby Visionについても派手なアピールは少ない。
日中のプールに差し込む日差しも必要以上に眩しくはなく、夜のシーンも極端に黒を沈めるような表現ではない。
HDRらしいメリハリよりも、見やすさを重視した映像設計になっているように感じられる。
物語の大半がプールを中心に進むため、水の描写は力が入っている。
透明度の高い綺麗な水だけではなく、落ち葉や小さなゴミが沈んだ個人宅らしいリアルな質感も再現されており、妙に生活感がある。
さらに水中シーンでは僅かな濁りや不気味さを感じさせる演出もあり、黒く濁った水や底の見えない暗闇など、水そのものを恐怖の対象として描く工夫が随所に見られた。
ノイズ感もほとんどなく、水面の揺らぎや反射も自然だ。
色彩も過度に鮮やかにすることなく、現実感を保ったまま物語へ没入させてくれる。
舞台がほぼ家とプールに限定されるため、映像的な変化は少ない。
しかし、その限られた空間を最後まで破綻なく描き切っており、十分に満足できる映像だった。
音声レビュー
平均以上には使う。重さもそこそこ。
ジャンプスケアは強烈に。
後ろよりも上が目立つ。
非常に限られた環境で、プール以外は目立たず。
非常に効果的。狭いプールを最大限に活用。
音響面こそ、この作品の魅力と言っていい。
オープニングのBlumhouseロゴからしてサラウンドが積極的に使われている。
本編でもプールという限定された空間を巧みに活用しており、閉鎖空間ホラーならではの魅力が詰まっている。
特にAtmos環境ではその効果が顕著だ。
トップチャンネルの活用頻度は非常に高く、頭上から響く物音や気配、水面越しに伝わる音など、上下方向の情報量が豊富である。
単なる包囲感だけではなく、音の位置が明確に分かる方向感もしっかり備えている。
そして本作最大のポイントは、水に包まれる感覚の再現だろう。
水中へ潜った際の反響音、水面越しに聞こえる音の変化、上方に存在する人物や物体の位置関係などが非常にリアルに表現されている。
方向感と包囲感を高いレベルで両立しており、水中にいることを自然に意識させてくれる。
ジャンプスケアも効果的で、不意に襲ってくる恐怖演出は十分なインパクトを持っている。
低音も過剰ではないが的確で、不気味な雰囲気作りや圧迫感の演出に大きく貢献していた。
ワンシチュエーションホラーは数多く存在するが、本作はその中でも特にAtmos環境との相性が良い作品だ。
派手なアクション映画のようなデモ効果とは異なるが、空間全体を使って恐怖を作り上げるサウンドデザインは見事。
ホラー作品としても、Atmos作品としても非常に完成度の高い一本だった。
聞きどころ
「聞きどころ」は見どころを含むシーンでもあります。
そのため「聞きどころ」には、シーン内容に関するネタバレが含まれます。
未視聴の方や事前情報を入れたくない方はご注意ください。
一方で、短時間で見どころを把握したい方、ネタバレを気にしない方には参考になる内容です。
プールでおもちゃの船を探す
OPからプールまで良い導入のサラウンド。
息子、コイン遊び。
上から落ちてくるコインがはっきりと。
娘、彼氏とプール遊び
目隠しゲームで、声に誘われ水中へ。
ハウスパーティーで騎馬戦
水に誘い込まれて、プールの奥へ。
弟、猫探し
プールの底の世界へ。
総評
プールという極めて身近な場所を舞台にしたワンシチュエーションホラー。
個人的にこの手の作品は好きなジャンルということもあり、本作も十分に楽しむことができた。
物語の本質は「何かを得るためには何かを失う」というシンプルなテーマだ。
願いを叶える代償として恐ろしい運命が待ち受けるという構図は王道だが、進行性の病気という現実的な問題を絡めることで、単なる怪奇現象以上の重みを持たせている。
終盤の展開も、どこか後味を残す締め方になっているのも好印象だった。
そしてホームシアター目線で見ても、音響設計は特に素晴らしく、作品の魅力を確実に高める要素になっている。
気軽に楽しめるホラー作品であり、ホームシアターファンにもおすすめ出来る。
ブラムハウス作品には「大作ではなくとも光るものがある」という独特の魅力があるが、本作もまさにその系譜に連なる作品だった。
公式予告編
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